タッチの差

 やはり。運がよければと、消えそうな望みを頼りに照葉峡へ。遅出だったが、混み合うこともなくスムーズに。行楽の車がいないのは時期を過ぎているらしいとわかる。しかし、出かけてきた手前目的地まで行くことにする。

天気は上々だが、紅葉はやはり終わりである。戸倉へ抜けようと思っていたが、青空に向かってしっかり伸びる幹と枝だけの山容に引き返すことにした。幾つか名残を見つけたので、載せてみた。





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取り敢えず

 二年前から気になっていて、訪れてみたかった所の一つ「長野県飯田市上村下栗地区」に、出かけてみた。最近は、「引っ越しのサカイ」のCMで流れているので、ご存じの方が多いだろう。
 日本三大秘境(秋山郷・川上郷・遠山郷)の一つ遠山郷の最深部にある集落である。映像からは、埼玉にも秩父市大滝栃本の集落を思い起こさせる。大滝地区では、昔から地域独特の芋や野菜が存在していたが、下栗の里でも、”下栗芋”に代表される地域色ある産物がたくさんあるそうである。
 台風二つが足踏みをしている間に、訪れてみることにしたが、寝過ごして7:00出発。往路5時間の予定だったが、トイレ休憩のみで4時間にて到着。

下栗への途中にある「しらびそ峠」も今日の目当ての一つ・・・だったのだが・・・・。やはり台風の力恐るべし。標高を稼ぐにつれて雨脚が強くなり、期待していた峠からの南アルプスの眺望は、写真のようにホワイトアウト寸前。再訪を誓う(峠のカテゴリー素材不足だし)


 峠から下り目的地に着く頃には、雨は上がり日差しも痛いくらいになってきてので、勝手に自分の行いの成果としてほくそ笑んでみたりして・・・・。
 初めての地、情報希薄。あと30秒下れば大きな駐車場があったのに、看板につられ、看板を無視して車を止めてしまった。下栗の皆さんごめんなさい。
 ビューポイントまでは、数十年たった杉や檜、赤松等の林の中には、安全面に配慮されたロープや手すり、ポイントまでの距離を示す札、樹木の枝打ちと斜面の整地で明るい林間環境等できていた。この道を造った方々の仕事の丁寧さと優しい心遣いが伝わってきます



山並みを雲が覆っているので、自分としてはすっきりしない。秋や冬の景色も想像してみるが、来し道行く道を考えると冬は覚悟と度胸が必要だろう。(何と言ってもあちこちの路肩に”凍結注意”の札が立っていた)

30秒かからず駐車場に着いた。広く見晴らしがよい(ここからの夕日がきれいだという立て看板あり)。写真のように、かつて(昭和61年まで)ここには上村小学校下栗分校があり、子どもたちの元気な声が響き、地域にも今以上に活気があふれていたに違いない。
 駐車場に隣接して、大きなトイレが設けてあるのだが、自分としては初見が一つあった。それは屋根である。材質は見えないのでわからないが板葺きなのである。銅板葺きやや瓦葺きと違い、檜皮葺や茅葺きなどと同じく長持ちはしないが、個人的には見た目が優しいし星霜を経るうち自然に馴染んでくるところもいい。
 分校は、石碑をのみになっているが、「サカイ」のCMでは、転任する教師を見送る小学校が映像化されている。上村小・中学校は鉄筋の立派な校舎。廃校や休校などにより校舎だけ残っている学舎を使ったのか、それとも他の地区の校舎を使いストーリー化したのかわからない。もし、映像の校舎が上村内なら、再訪の時是非行ってみたく思う。どなたか、あの映像の校舎をご存じでしたら、教えてください。
 往復で8時間(700㎞)以上かかってしまったので、蕎麦行脚もできなかった。せっかくの長野県探訪なのに、日帰りのつらさかな・・・・。

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日帰り山行

以前から行ってみたかった八方へ。3:40am出発。6:30am八方駅着。
7:00am始発のゴンドラアダムで兎平へ。
ここからはリフトを乗り継ぎ黒菱平から第1ケルンまで一気に。7:30am散策開始。

 気温も20度以下になり、下界の熱さを忘れそうになったが、登り始めるとやはり汗が噴き出てきた。
花があちこちあるので、撮るのを口実に休みながらの山行。
いつも通りである。


 ゆっくり散策しながら、9:30amに八方池を通過。時間があるので丸山まで足を伸ばすことにした。
ただ、白馬の峰を隠しているガスが晴れないでいるのが気にかかる。小一時間程登ったが、山頂を覆う雲の色がよくない。時折雨粒を落ちてくる。
 山は逃げない。体力を維持し再登を期し下山する。
 通過した八方池にて昼食(朝食?)をとり、休憩がてら散策する。


 名にし負う八方は夏休み中とはいえ平日にもかかわらず昼近くなるにつれ、ルートは人の列で埋め尽くされた。足下はサンダルやヒール高の靴。背中に乳飲み子右手に幼子の若夫婦。
三世代の家族ずれは連れてきたご老体に、待っていることを言い含め置き去りにして、先を急ぐ。
 池で休んでいた時、近くにいた低学年らしい女の子を連れたお父さんが、〝山ではゴミを捨てちゃだめなんだよ〟と話しているのが聞こえてきた。雪渓を越えて吹き上げてくる爽やかな風とともに、いい気持ちになったものだ。


 絵はがきのような白馬連峰の山容を眺められなかったのは残念だったが、ウメバチソウ、カライトソウ、オヤマソバ、タカネマツムシソウ、ハクサンタイゲキ、タテヤマウツボグサなど見られたこと、雨に降られなかったこと、涼しい風の中の山行に満足した。しかし!しかしである。最後に、落とし穴が待っていた。
 一つめ。八方駅を下った所の「こいや」で食した蕎麦。いまいちであった。

 二つめ。ああ・・・。何と。我が愛車のフロントガラスに走る一筋の・・・・・。皆さんも、落石と飛び石には気をつけてください。

 

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続・湿原に遊ぶ


 天気もよく、風も心地よく、青空と白い雲、緑の大地と湖沼。絶好の観察日より。〝入笠山〟は初登頂(大げさに言う高さではないが)。登った山が一つでも増えるのは、山の高低に関係なく楽しいものである。ヒヨドリがこんなに咲いているのに、アサギマダラが殆ど見られなかった。


今回は、ニッコウキスゲが食害に遭い。辛うじて難を逃れたもの以外見ることができなかった。さすがに、車山の電流の流しての保護区域ではのびのびと開花していたが、数はやはり少なく見える。


 立秋とはいえ猛暑だ。出かけたいが、二の足を踏む。先日、二輪で日光まで出かけた。北関東道のおかげで時間はそれ程でもない。風を切って走れば気持ちいいのが相場だが、今回は熱風の中を走っているようなもの。おまけにちょっとでも露出している部分は赤く日焼けしてしまった。
 まだ、八月初旬、もう一度は出かけたいと思っているのだが・・・・・・・。

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湿原に遊ぶ


 久しぶりに、高原を散策しました。「入笠山」「車山」「八島ヶ原湿原」を一泊二日でゆっくり歩きながら、自然観察を満喫できた。高原とはいえ、やはり暑い。暑がりな自分にはかなり応えた。

 今回は、花も見られたが、〝蝶〟が印象に残った。特に〝コムラサキ〟は始めて見た。見る角度によって羽が紫色に輝いて見えた。なんともきれいだ。また、〝アサギマダラ〟のあの優雅な飛翔と色は何とも言えない魅力がある。





 蝶には、あまり興味がなかったが、身近で見ると体を覆う毛や透けて見える羽や色や模様。図鑑を購入しよう。
 

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久々の尾瀬行

久しぶりの尾瀬行です。戸倉は満杯。スキー場のPへ一番乗り。天気も上々。何十年ぶりのアヤメ平行となりました。早朝とはいえ、やはり暑い。すぐに汗まみれです。
 同行者は、得意のスパイク付きレインブーツ。(フォト参照)
 
 目についたのが、ゴゼンタチバナとギンリョウソウ。自分としては、こんなにまとめてギンリョウソウを見たのは初めてだったので、特に印象に残った。もしかして幻だったのかも?幽霊花ともいわれ、フォトもピンぼけ。キャ~ッ、こわい・・・。

 とてもきれいだなと、シャッターを切ったのが、チングルマとモウセンゴケ。露を宿し、また宿すかのような輝きが新鮮だった。


 その他、色や形で印象的な花を載せておきます。



 天気はいいのだけれど、湿度が高く、春霞のように遠景もはっきりしなかったけれど、素人目で撮ってみました。

 


 思った程の混みようでなくスムーズな行程を消化することができラッキーであった。しかし、汗は全身から流れ出て持参した水3リットルが、荷にはなったが役に立った。そうそう、雷鳴はしたが夕立も来ず、これまたラッキー2であった。

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こみあげる


  愛蔵書「そばもん」が数ヶ月ぶりに帰ってきました。旅の労をねぎらって再読しようと思ったのもつかの間、一分とたたないうちに、我が同僚の手元に。まるで「ふうてんの寅さん」である。
  でも、それに代わる愛蔵書も見つけました。今月7日に封切られた映画「岳」の元となったビックコミックに連載中の「岳」の単行本版(上の写真)。現在13巻まで発刊されている。
 「そばもん」は、あちこちのそば屋で見かけたので気になって購入したところ、込み上げるモノがあったので、友人に紹介したところ、同感の声をいただいた。「岳」については、職場のイケメンが進めてくれたものである。
彼もコミックが好きなようで、自分は彼から「花の慶次」(戦国時代が舞台)を拝借した。なかなか読み応えがあった。
  閑話休題、岳については、まだ読み始めたばかりだが、「そばもん」に通ずるところもある心の通い合いが盛り込まれ、山の好きな自分としては、楽しく、また、込み上げるモノを感じながら手にしているところである。
もしかすると、これらも今後長い旅に出る時がくるかも知れない。

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あれま~


  ”おい!何見てんだよ!!”と言っているようです。庭のオダマキに取りついているのを見つけ、そ~っと覗いてしまいました。よく見るとオダマキの花びらに小さな○が開けられています。こいつの仕業に違いありません。見つかって動けないのか、動ぜぬ根性があるのか、微動だにしませんでした。

人間にやっては犯罪ですが、花なら大丈夫。ちょっと覗いちゃいました。中はどうなっているのかな??
はっきりしないのでよくわかりません。でもこのアングルもいいかも・・・・。

  庭のサツキの花がきれいに咲いたので、大事な部分を覗いちゃいました。赤くそそり立つめしべを囲みほそく背の低いおしべが花粉を出しながら機を窺っているのでしょうか。それにしても生き生きとした様子は気持ちいいものですね。
もう一つ、覗いちゃいました。

これも庭のスズランの花を覗いちゃいました。純白のスカートを覗くようでちょっと周りを気にしながら・・・。
  横か上を向いてくれたら、撮りやすいのにと思うのだが、花には花の都合があるようだ。

本日のおおとり。♫この蕾何の蕾気になる蕾♪(歌いにく~)。自分は始めてお目にかかった蕾です。
つやのある頭に鉢巻きは濃いめ色、つるつるの頭からは何か飛び出しそうな形、何とも生き生きとした毛並み。

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寝不足なのだが、五月の空の吹き流しよろしく、上天気についふらふらと出かけてしまった。目指すは、十国峠。長瀞から神流湖へ抜けR299を峠に向けて風を切った。

 神流湖の水位がかなり低い。雨が降らないせいだろう。また、ダム湖最深部から下流へ4㎞は、川砂と砂利で覆われておりダムの宿命=土砂堆積は水面下で確実に進んでいることがこんな時にはっきりする.

周囲の山々は、今まさに春萌状態。神流湖から上野村峠に至る道は、連休の最後の日とあって、ツーリングやマイカーが多く見られたが、走りにくくはなかった。ただ風がかなり強く、砂やゴミはたまた虫などが飛び込んできた。しかし、周りの若葉が風に揺れ煽られ、初夏の日を浴びておいしそうに照り輝いているのを眺めながら走るのはとても気持ちがよかった。

峠に近づくにつれ、桜は満開であり、ヤシオ?ミツバ?透けるような紫で風景に若々しさと爽やかな気分をもたらして。くれている。唐松は濃い緑の葉を数センチメートル程出し始め、谷を挟んで向かい側は何とも言えない色に染まっている。
  野草は花開く準備段階が多かった。そのいくつかが写真である。エンレイソウは、白い花芽を立ち上げ、今にも開きそうである。標高の高さが開花を遅らせているようだ。

 

 もう一つも白い花房をつけているように見え、もう少し開花は先になるだろう。始めて本物に接した花として写真の「酔っぱらって頭のてっぺんまで真っ赤になったおじいさんが、両手に大きな団扇を持って踊っているうち酔いが回って昏倒した瞬間」ような風情が何とも言えずユーモラスであった。他にもスミレやコチャルメラなども見つけた。徐行したり、降りて散策したりしたいのだが、自宅から峠まで約90キロ。帰りのこと(蕎麦を食すことも含めて)を考えるとゆっくりもしていられないので、またの機会にしようと泣く泣く・・・・。


  帰途につき、行きつけのそば屋で満足していると、あに図らんや父さんが合流。そこでの情報として、山吹草の群落を見つけたとのこと。
  早速、帰りの行程を変更し、情報確認に向かう。確かに、それはあった。場所が離れているものを数えると見た限りでは3カ所あった。写真はそのうちの一カ所の様子。

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春萌


  例によって愛車を駆って峠を目指す。標高を稼ぐに従って、僅かずつほほを過ぎる風が冷たい。下界では咲き終わってる桜が満開に近い。遠望する山並みはまさに萌~である。

  出発が遅かったので,あまり回ることができなかった。徐行したり,写真を撮ったりしていると余計に時が過ぎていく。楽しい時はあっという間に・・・・・。
  個性的な花々を目前にして、ズームレンズがあればいいのにとつくづく思う「峠行」である。空模様が不安なので、「蕎麦のはしご」は諦めて帰途についた。歯がゆいのう・・・・・。

  他にもちょっと写真を載せます。
  花をよく知らない自分では、何というのかわからないので、ご存じの方は、私と運命の巡り会いをした時には、あの花は○○だよと教えてください。感謝のしるしに、その花の名前を覚えます。
  次はどこの峠を攻めようかなと思っているところですが・・・・。いい峠があったら教えてください。峠といえば、「峠の群像」「ああ野麦峠」「天城越え」・・・・。自分は子どもの頃、「海潮音」ではないが、山のあなたに思いをはせたものである。置かれた環境によって、峠への思いは様々である。越えてみたい、越えたくない、超さねばならぬ・・・・。今でこそ、隧道が出来良好な舗装道路であっという間に峠を越える。峠一つで、心と体や生き方まで鍛えてくれたいにしえの姿は何処だろう。はしけやし、はしけやしである。

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