
寝不足なのだが、五月の空の吹き流しよろしく、上天気についふらふらと出かけてしまった。目指すは、十国峠。長瀞から神流湖へ抜けR299を峠に向けて風を切った。
神流湖の水位がかなり低い。雨が降らないせいだろう。また、ダム湖最深部から下流へ4㎞は、川砂と砂利で覆われておりダムの宿命=土砂堆積は水面下で確実に進んでいることがこんな時にはっきりする.
周囲の山々は、今まさに春萌状態。神流湖から上野村峠に至る道は、連休の最後の日とあって、ツーリングやマイカーが多く見られたが、走りにくくはなかった。ただ風がかなり強く、砂やゴミはたまた虫などが飛び込んできた。しかし、周りの若葉が風に揺れ煽られ、初夏の日を浴びておいしそうに照り輝いているのを眺めながら走るのはとても気持ちがよかった。

峠に近づくにつれ、桜は満開であり、ヤシオ?ミツバ?透けるような紫で風景に若々しさと爽やかな気分をもたらして。くれている。唐松は濃い緑の葉を数センチメートル程出し始め、谷を挟んで向かい側は何とも言えない色に染まっている。
野草は花開く準備段階が多かった。そのいくつかが写真である。エンレイソウは、白い花芽を立ち上げ、今にも開きそうである。標高の高さが開花を遅らせているようだ。

もう一つも白い花房をつけているように見え、もう少し開花は先になるだろう。始めて本物に接した花として写真の「酔っぱらって頭のてっぺんまで真っ赤になったおじいさんが、両手に大きな団扇を持って踊っているうち酔いが回って昏倒した瞬間」ような風情が何とも言えずユーモラスであった。他にもスミレやコチャルメラなども見つけた。徐行したり、降りて散策したりしたいのだが、自宅から峠まで約90キロ。帰りのこと(蕎麦を食すことも含めて)を考えるとゆっくりもしていられないので、またの機会にしようと泣く泣く・・・・。

帰途につき、行きつけのそば屋で満足していると、あに図らんや父さんが合流。そこでの情報として、山吹草の群落を見つけたとのこと。
早速、帰りの行程を変更し、情報確認に向かう。確かに、それはあった。場所が離れているものを数えると見た限りでは3カ所あった。写真はそのうちの一カ所の様子。
