ホタル訪ねて

子どもの頃に、家の周りは自然豊かであった。カジカガエル、ウシガエル、イモリに鹿、熊、狸、狐、猿、イノシシ、カジカにヤマメにイワナ、川ガラス、カワネズミ、アカショウビン、ヒグラシの合唱、川岸には鉱泉がわき出ていた。中でも、夏のホタルは目に焼き付いている。大人も一緒に連れ立って、夕涼みがてら川風を受けながらのホタル狩りだった。箒を振れば、数匹のホタルがとれ、家に帰って蚊帳の中で放す。蚊帳に止まって点滅を繰り返す。見ているうちに寝てしまったものだ。


懐かしくなって、ホタルの見られる場所を探してみた。「昔は居たが・・・」と言うところが多い。
実際、自分の故郷も河川敷内の岩が庭石のために運び出されると、多量の土砂が洪水時に流れ、魚やホタルの数が減ってきたものだ。
行けそうな場所の情報を元に車を走らせる。その一つ。駐車場も広く、余計な灯りがない。舗装路であり、河川敷へも容易に降りられる。
何十年ぶりかで、捕まえては放しを繰り返し、五月闇を楽しむことができた。

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千載一遇かな?

 思い立ち、森の父さんにテル。翌朝5:00の尾瀬行となる。
運良く鳩待ちまであがれた。ラッキーである。
スパイク付きラバーブーツで雪上を下る。

雪解け水で、あちこち流れができている。
薫風の中、気持ちよくシャッターが切れる。
何と言っても、快晴と人の少ないこと、貸し切り状態である。


ビジターセンターに降りるまで、木道はほぼ雪の下、表示も頭が出ているくらいであった。
期待しないで花も探したが、やはり少なく、水芭蕉(流水か、遅霜か分からないが、包の先端が茶色く変色している個体が多かった)、ショウジョウバカマが数個、ふきのとうが多数(天ぷらを想像しよだれが・・・・)くらいか。

逆さ燧も十分満喫できた。


雪解け水で、水芭蕉も水中花となっていた。


青い空と白い雲の競演。何となく気に入ったのでワンショット。

尾瀬ヶ原異臭の途中、燧をバックに竜宮小屋を遠望。今年は何回来ようかなと数えたりしてみる。

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ちょいとそこまで(後)

新潟(清津峡)から志賀草津道路を通っての帰路。横手山斜面では、しがみつく様な雪の上をスキーヤーが楽しんでいるのが見えた。

リフト乗り場の方も、駐車場はぎっしり、山頂まで足をのばそうと思っていたが、車も止められないことと人数を見て諦めた。

もう少し早い時期に来れば、雪も多くてまた違った景色が見られたと思う。来年はもっと早く来よう。

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ちょっとそこまで(前)

思い立って、夜明けと同時にハンドルを握りました。目的地は以前に通り過ぎてしまった新潟の清津峡です。土産物屋の人たちが、そろそろ店の前を掃除し始める午前7時前に到着。人影はほとんどない。空気は澄み快晴の空。うきうきしながら散策路へ・・・・残念!入り口に鍵、入れるのは8時過ぎ。1時間以上待つのももったいないので、駐車場近辺で散策。

日陰や沢沿いには、多くの残雪があって、新緑がまだ盛りの様だ。道端にニリンソウの群落、割り込む様にエンレイソウが顔を出している。

道から斜面を見上げると、ラショウモンカズラが今が盛りと競っていた。

渓谷の入り口には、幾つかの旅館やホテルが寄り添う様に建っていた。微かにイオウの臭いもしているので、入ってみたい気もしたものだ。

日本海側は、オオイタドリの自生地と聞いたように思う。道端にその太く大きな茎を丈夫そうに伸ばしている集団が目に入る。近づくと葉の裏で、カメムシの仲間だろうか生の営みの真っ最中、覗いて申し訳ないがカメラに納めた。

花が見られたので、大満足し、清津峡見学はまたの機会とすることとした。

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楽しく行こう


お仲間に誘われて、春の野(ではなく山の中)へ、花を愛でに出かけました。さんざ待って撮れた中で気に入った一枚です。
カタクリとミツバチの挨拶が聞こえましたか?
♪む~す~んで。♪
♪ひ~ら~い~て♪
♪て~を~うって♪
♪む~すんで~♪
♪ま~たひらいて~♪

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廃線の跡

友人に教えられ、上々の天気につられて訪れてみた。色気のない季節にもかかわらず、数十人の観光客、カメラマン果てはバスツアーのご一行様と。どこにも人は出没するものです。

この路線には、数十個の隧道があるという。現在は第1~第5まで歩いて見学ができる。今後はもっと軽井沢よりの20ヶ所以上ある隧道を整備していくという。


これは、長さ200メートル以上あります。内部もカーブしていて出入り口が見えません。


ここは現在表示板の様に閉鎖されています。内部は600メートル以上だそうです。

手仕事日本というところか・・・・

城の石垣積みの技術を生かしたものといえるのでは。

待避所の内部でも、煉瓦をきちんとカーブに遭わせて整形し、寸分の狂いもない。

内部の待避所のカットもそうだが、一つも手を抜かず1600万個とも言われる煉瓦を積み重ねての一つ一つの隧道。まさに日本人の器用さ勤勉さのなせる技。

圧巻の眼鏡橋

CMにも使われた橋梁である。下の資料参照

資料
道端にぶら下げてあった資料

光と影

サスペンス?それともメルヘン?でも、いい感じ・・・・

会話が聞こえてきそうです。

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春告げ花


何年振りかで、セツブンソウ自生地に行ってみた。以前に比べ、周りの柵や遊歩道がきれいに整備されている。その代わり入場料はしっかり支払うこととなっている。それなりに駐車場も整備され、係員の誘導もある。チケットもカラー版。近場の温泉や食堂での割引チケット付いているので、料金としては、不平を言うことはないと思う。


遠目に見ても、満開の時期だと分かる。訪問客も数十人は入っていた。

天気も上々だが、花に近づけないのが残念。

花の咲いている様子も想像をかき立てる。

「前に~ならえ!」 「こら!一番後ろ!どこ見てる!」

「ねえ、見て見てアレ」 「ム、何?、どこどこ?」 「あれよアレ。見えないの?」

「ワー。見えた。きれいだね!」 「ねっ。きれいでしょ。」  「ねえねえ?何が見えるの教えてヨー」

「天気上々、いい気分。さあ!みんなで踊ろうぜっ!」

花一輪の美しさ

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雪の風景


雪の降る中、林道に入ってみました。


降りしきる山河は、正に水墨画の世界。このモノトーンの世界がフルカラーに変化していく日々が待ち遠しい。


道端に木彫の赤豚発見!


残念!やはりテング様でした。それも白髪です。年季入ってます。


だるま様も年季入ってます。


フクロウさんの髪型もかっこいいです。


力強い猛禽も、これでは、とても重鷹(オモタカ~)です。飛行機だって払ってから離陸です。


谷川に 巣立つ二足   重き荷を 背負いて   いつか 飛びたツルかな


『癒し街道』とはなかなかいいネーミングだとは思いませんか?
雪の日のスナップでした。

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紅葉狩り


 ひと目紅葉を見て、今年を終えたいと思い、鉄馬CB1300に久しぶりにまたがった。金曜日なので混むことはないと楽観的に遅く出発。着いてみれば、写真の様な状態・・・・。恐るべし、中高年・熟年世代!

 路肩は「大宮」「横浜」「湘南」「千葉」「奥多摩」・・・・ナンバーの車や大型観光バスが占拠。果ては河原に降りている人たちもいた。

 土日はどうなるのかと心配になったものだ。
途中の広場には、「しし鍋」「うどん」の看板を掲げ、暖かい食物を商う露天も登場して、大勢の人々が出入りしている。
 気温が比較的高くて、寒くはなく風もほとんどないので、絶好の紅葉狩り日和である。しかし、写真を撮るには、もう少し日差しが弱い方がいいのだが、雨に降られるよりはずっといいので、わがままは言わないことにしよう。


 中津峡は、トンネルも幾つかあったり、最深部のニッチツ鉱山までの間にオーバーハングした崖や金網にモルタルを吹き付けた補強場所や金網だけの落石防止箇所が多数ある。
 清流には風に舞った色とりどりの葉が舞い降り、谷の紅葉が映り込み、童謡「もみじ」の一節が浮かぶ。〝・・・・、谷の流れに散り浮く紅葉、波に揺られて離れて寄って、赤や黄色の色様々に水の上にも織る錦・・・・〟

 谷の流れもいいが、見上げて見える屏風の様な岩を飾る紅葉はひときわ美しい。

 中国の水墨画にある石灰岩の山に根付いた松の生命力。白砂青松はよく言われるが、石灰岩なので白岩青松かな?きれいな物や美しい物は絵にしたくなる。自分は絵に描けないので、フィルムに収める簡便な方法をとってしまうが。ガードレールもない所もあるので、足下を気にしながらシャッターを切った。


 正に紅一点。

 そう呼ばざるを得ない一樹。

 ひときわ赤く、道路際に立つこの樹。周りの木々を圧倒する色である。


カメラが群がっていたのが写真の紅葉の大木。中津川に乗り出す様に立つ。梢から徐々に紅葉が進んでいたが、根本に近い枝の葉は未だに濃い緑をしていた。

 帰途につき、営業日であることを確かめておいた、「紺屋」へ。R140から少し登った所にある。今日は初回、裏を返してで、二回目である。馴染みになるにはもう一回来ないといけない。次回は友人を連れてくることにしよう。店は写真で分かるとおり、往時が偲ばれるかなり大きな秩父の養蚕農家。中の柱は八寸角の大黒柱をはじめいろりの煙に燻された柱が組まれ、三和土は、コンクリートに覆われてしまっているが、中央に室が作られ現役の様である。
 主人が一人で、全てまかなっているので、客が多い時は注文してから時間がかかる。今日は金曜なので客はいないだろうと、ご主人にはすまないが思いこんでいた。あに図らんや、もう十人近く居り、立ち待ちとなった。入店時にノートに名前と注文の品と数量を書いておくと、できると呼ばれるので取りに行くことになる。要するに、ほぼセルフサービスなのである。店を出たら六人ずれのお客さんが入っていったが、後四人分しかないと言われて諦めて帰る様だった。以前に、友人と行った店で、大盛りを注文したために、後からきた客が食べられなくなってしまったことがふと蘇ってきた。しかし、今日は自分のせいではないぞ!! 因みに、この店はおいしい蕎麦を食べさせてくれるお店です。

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願い叶え給え

 NHKで秩父市浦山大日堂の獅子舞を放映していたので、出かけてみた。浦山渓谷は、紅葉にはまだ少し間がありそうだ。浦山大橋には、橋の欄干から糸を垂れる太公望が数人いた。

 例によって遅い出発。報道されたことで人出を予想していたが、浦山川右岸を整地して作られた河原の駐車場はほぼ満車だった。河原では、四角く囲ったしめ縄の中に筒を立て祝いの花火を上げていた。深まりつつ秋空をバックに渓谷に祝砲が谺していた。

以前は、綿菓子やお面、焼きそばやおもちゃ等々の屋台が軒を並べる盛況さがあったが、今年はその姿はなく、地元に方々によるおでんやうどんの売店が出ているだけになってしまっていた。時の流れと言うべきか。
 しかし、獅子舞をする人たちは確実に世代交代していた。〝おーくーやーまの・・・・〟謡い手の方々も獅子を舞う方々も見るからに若い人たちに変わりつつあった。県の文化財でもある獅子舞。末永く舞い続けられることを願う。






 獅子六頭が揃い、刀をくわえての舞は力強い。舞い手はさぞかし疲れるだろう。頭をかぶり、太鼓を打ち、刀をくわえて顔を覆う布の奥から見づらい状態で大きく舞うのだから。
 祈願する人たちの、願いが叶うよう懸命に舞う姿。舞が終わるごとに周囲から労いの拍手が起こるのは当然とうなづける。



 県道上名栗線が金倉地区を迂回するトンネルができるまでの本道だった幅の狭い道を、家並みと石垣が山間の寄り添っての生活感を醸していた。家々の軒先や敷地の中には丹精した植木や樹木があり、石垣には今が盛りとミセバヤがきれいに咲いていた。

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